なにげなく本屋で「飲食店経営」の10月号を手に取った。表紙の男性がかっこよかった。株式会社バルニバービの会長で、佐藤裕久さんという方だった。
タイトルが“バッドロケーション戦略”。我々とちょっと似ていると思い読んでみた。以下その内容だ。
レストランは町のインフラであると同時に、生活のインフラになる必要がある。レストランをつくり、そこで働く人を他の場所から呼ぶ。やがて、彼等がその街を気に入り、住み着き、家族を築き、街を愛していく。ひとつひとつの生活こそがその地域を再生する土台であり、「食はその起点だ」と言い切っている。
「まずは行きたくなること」
働くことは住むことに直結する。小さな飲食事業者でも何かしらの変化を起こせる。そして街の価値を高め、そこで暮らす人々の生活を支える。医療や教育と同じくらい社会に不可欠な事業にしていく。「訪れたくなる街、働きたくなる街、住みたくなる街」、自分の商売にあてはめてみて似ているところもあるが、天と地ぐらい違った。あらためて何のためにやるべきかはっきりしてきた。
さらに彼は、業界の知識があることが必ずしも成功の条件ではないと言っている。飲食業の経験はアルバイトぐらいしかない。むしろ素人だからこそ「お客さまの立場」で考えられたと書いてあった。
自分も家具屋で働いたことなくこの道に入ったので、その点は似ている。同業他社ではなく、異業種・「バッドロケーション戦略」のような今までの常識をぶっ壊すような生き方の人からのほうがヒントを得ることができる。
とても参考になった。