城丸正ブログ

「鬼と仏」さあどっち

2025.08.28

25年前、「上司が鬼とならねば、組織は動かず」という本を買った。

鳥屋野に店を移転オープンしたが、思うようにいかず「鬼」にならざるをえなかった。結果としてスタッフが半分以上いなくなった。やっぱり「仏」になるしかないか、と悩んだりもした。

この本の中に「『やさしさ』は大事な条件だ。部下を惹きつけ、部下を動かす最も威力のある武器になる。反面、『やさしさ』は努力しない部下を許してしまう。不注意からの失敗に同情し、部下の愚痴や不満を理解しうなずいているうちに部下と仲間になってしまう。ついには、ダメな部下をかかえたダメな上司になってしまう。」とあった。「ああ面倒くさい!」と正直思った。

そして「鬼」になったり「仏」になったりしていたら、「ブラック企業」が流行語大賞のトップ10に入るほど社会問題化し、その後、2020年頃に働き方改革の下に「ゆるい職場」が新しい職場の在り方として生まれてきた。

これで若者も喜ぶだろうと政治家さんたちは思ったのだろうが、「もっと会社は厳しいと思ったのにそうではないし、上司がぬるすぎて本当にこんなんで自分は成長できるのか」という新たな不安も生まれてきているらしい。

大きな社会の流れの中で生まれてきた「ゆるい組織」は完全に新しく、しかも元に戻せないそうだ。

どうしたらいいかわからない。自分はどっちかというと「鬼」の方なので時代遅れなのだろう。