あまりにもニュースでキャベツの値段が「上がった、上がった」という報道が多すぎる。
安いに越したことはないが、天候不順や様々な物資の値上げでキャベツの値段も上げざるを得ないと思う。自然を相手にする仕事の難しさでもある。
それと、農業従事者の収入や生活を考える人がいるのかな。こういう時ほど作る側のことも考えることが大切だと思う。そうでないと農業に携わる人がどんどん減って食糧危機になるのではないか。勤め人の賃上げ!賃上げ!もいいけど、我々のような零細企業は大企業とは全く違う。しかも8割以上が零細で、賃上げなどなかなか難しい。倒産件数も過去最高というニュースも流れているし、アパレル業界ナンバーワン企業が大卒初任給を33万円とか、複雑な気持ちになっている経営者は多いと思う。
あらためて、これからは小は小なりにお互いに助け合ったり思い合ったりするお互い様商売で生きていくのも大切なんじゃないのか。
また、AIを活用した仕事術とかなんとか騒いでいるけれども、フツーの人間はAIを活用するのではなく逆に利用されて終わるだけ。
AIにもできることとできないことが明確になっている。だからこそ、人間は「土臭いこと、泥臭いこと」をすべきだ。
しかし若者の高学歴比率(どこの大学か関係なく、単純に大卒者の割合)が高く、何でもできるし知っていますというような顔をして自分を過大評価しているためなかなかこの臭い業種を選ばない。
ある若者が選んだ道が書かれていた。それは、造園業の4代目の18歳の若者が世界遺産の修復作業に取り組む道を選んだことだ。なぜなら、大学の修了証1枚の価値が薄れているこのAI時代においては、10代で身に付ける身体技術の方が大切だと考えたからだ。この考え方もありだ。
しかも私立大学の約6割が定員割れしている。昔の高卒みたいに「みんながこうだから自分もそうする」ではなく、自分は日本一うまいキャベツ作ってみんなに喜んでもらうという道もある。
くどいくらい言いたい。「土臭く、泥臭い仕事」を選ぶのもありだ。
その中には我々の接客販売という仕事も入っている。「だってネットでなんでも買えるジャン」という世の中だからこそ、あえてそこにこだわる。