2年前、コロナ禍の真っ只中、創業40年に最高のプレゼントをもらった。
それは「街をつくった家具屋」というコピー。ちょっと照れ臭くもあった。
「鳥屋野潟のほど近く。緑の中に、リノベーションした倉庫が並ぶ。足を踏み入れると、そこは家具店のほか、レストラン、洋服店、アクセサリーショップ、雑貨店などが連なる。まるで商店街。実際、年間13万人が訪れる『街』だ。しかし20年前、あたりは閑散としていた。景色を変えたのは1軒の家具屋だった。古町の家具屋が鳥屋野へ。20年前を知っている人はその引越しに少し疑問を抱いたことだろう。なぜなら、アメリカのユーズド家具たちが生み出す空気感はまだ『カミフル』と呼ばれる前の小さいけれども意思を持った店が並ぶ上古町の雰囲気にとてもよく似合っていたからだ。」
この内容は昔から店を知っている人だから書くことができる。ありがたかった。
今43年目に向かう。こんなに長く続けてこれたのは奇跡です。実は扱う商品に対する拘りははじめっからなかった。「金」がなかったから、とりあえず「ひろう、もらう、かりる」というリサイクルショップからスタート。それから、同じリサイクルなら日本よりアメリカだろうと、どんどん変化していった。そして今につながる。どこかに「カッコイイ」を追求するのもありなんじゃないかと、自分としては意識していたように思う。その影響を受けたのは、人だった。店は小さくても、やっていること、考えていること、その人の頭の先から足の先まで理屈抜きで「カッコよかった」。あれからあっという間に40年以上たった。
みんなジジイになったけど、決して高級車には乗らないし、服も同じだったり「カッコイイ」わけです。
コピーライターのおねえさん、いやもうおばさんだけど、ずーっと見ていてくれたからこそこんなレターが書けるのだろう。12月になるといろいろと世話になった人々を思い出すものです。