なんとなくではあるが、巨大なショッピングモールの時代は終わったように思う。
以下は最近読んだ記事の内容だ。
「イオンモール初となる都市型ショッピングセンターは派手な施設ではなく、時間をかけて街の景色になじみ、商業の流れの一コマになり、住民の日常に溶け込んでいくかをテーマに開業した自由が丘の店だという。さらに、1980年代以降、今も平日から女性客でにぎわう自由が丘の魅力の元は、町に住む人たちがつくっているライフスタイルにある。そして、小説家や芸術家といった文化人が住み、商業と住宅地が一体となって自由が丘のライフスタイルを形成した。そのことが、知性やセンスを感じる『自由が丘らしさ』として憧れをもたれている」
街を形成する商業、芸術、文化のつながりは簡単にはつくれない。我々は最初、いかに商品を売るかからスタートしたが、10年、20年、30年そして40年その街で商売を続けて気が付くことがあった。
それが『街、店、人』。街にふさわしい店ってどんな店をつくればいいんだ、その店で働く人にどんな人がいたらファンが増えていくのか、だった。
できることは何だろう。様々な場所で店をやってたどり着いたのが、新潟は鳥屋野潟、長岡は高畑の森の中、ここしかないと思った。
さらにずーっと考えていることは、「時と場の提案」。我々がつくった小さな施設の回りにだんだんと住む人が増えてくると、より街と商業が共創することが大切になるのだろうと考えるようになった。
「自由が丘」にはなれないが、あんな場所といわれるような場所を、あそこに住んでみたいといわれる場所に変えることもやりがいであり、生きがいになると思う。
地方だからこそ、人口が減っていくからこそ、新しい角度で物事を考えてこれからの街をつくっていくことも商業の役割ではないだろうか。