山と谷の繰り返しだ。
住友化学4,000人、資生堂1,500人、オムロン2,000人、東芝5,000人、コニカミノルタ2,400人、ソニー(ゲーム)900人。
日本を代表する大企業のリストラの人数だ。あまり新聞の一面には載せたくないようなネガティブなニュースだ。
どうしても、暗くて厳しい現実よりも明るくて夢と希望が見えるニュースを伝えたくなるものだ。
行き過ぎた円安で内需企業が苦しんでいる一方で輸出企業は過去最高益を出したとか、大企業は賃上げ要求に対して満額回答したとか、明るいニュースはどんどん発信して気分を前向きにするのも大切だが、本当はどうなんだろうということ。
厳しい現実もちゃんと伝えた上でどう生きるかは個々人の判断ではないのか。我々のような小さな会社は風向きがちょっとしたことで変化しただけで一喜一憂してしまう。
例えば、駅に新しい商業施設がオープンすれば街に活気が生まれると大々的にアピールするが、その一方で既存の商店や商業施設は来店客数が減ったというニュースはまず流れない。
当然、人口が減っていく地方で新たな商業の拠点が増えれば人の流れは変わる。結果として競争は過熱する。
潰すか潰されるかなんだけど、相手があまりにも巨大な力を持った組織だからこちらとしては真っ向勝負なんてできるはずもない。
だったらどうする。寺山修司じゃないけど、逃げ馬になるのも一つの手だし、小が大に立ち向かっていく方法として読み返すのが『ルフィの仲間力』という本だったりする。
この本には「いつつぶれるかわからない小さな会社かも知れないが、心から信頼できる仲間を見つけながら、一歩一歩突き進んでいくしかない。厳しければ厳しいほど本当に心から笑い合えるような仲間と真剣に生きてこそ悔いのない人生だ」と書いてある。
この本も捨てられない一冊だ。何度も読み返す。