ある本で、『株式会社というのは経済が拡大しなければ生きていけない存在です。市場がどんどん拡大する、つまり、消費がどんどん増えていくことを前提に株式会社は成立している。しかも右肩上がりを続けていかなければならない。でも、今、株式会社にとって予想外のことが起こり始めている。それが人口減少、特に日本は2005年頃から人口減少が始まった。人口というのは企業にとって市場そのもの。人口減少は市場の縮小を意味する。』とあった。
なるほど、だから第四銀行と北越銀行が合併するわけか。あるいは、2000年頃から日本全国をまたにかけて出店するチェーン店が小さなローカルな場所まで出店して、売上げを吸い上げ、地元の商店街を潰しはじめ、さらにグローバルとか何とか言って、大きく力のある企業が世界にはまだ人口が増えている地域がある、そこも新たな市場、そこがこれから売上げが大きく見込める、限られた大きな企業それを応援する国の方針がグローバルなんだろうな。
これで納得できることがある、株価は上がったが、日本の失業者は増えているとか、コロナウイルスの影響で赤字になった企業や廃業に追い込まれた企業が多いのに、株が上がるとか、俺達中小零細、しかもローカルで商売をやっている者には全く関係のない世界で、大きく業績を伸ばしているほんのわずかな企業が存在しているということなのだろう。
それと最近マスコミで、特にローカルで大きく発信されるのがITベンチャー企業の若くして成功した経営者、しかも地元出身、そしてセミナーの開催、これから起業を考えている若者達を集めてやったりする。ある種の『あおり』、思わず『起業バカ』という本を思い出す。人口減少という市場で、デジタルやITの分野がこれからの成長が見込めると言った思いなんだろうけど、その世界だって大勢の人間が我も我もと参入すれば、当然、熾烈な競争が起こる、そこで勝ち残るのはほんの一握り、このことはどんな業種も同じ。人口が減っていく時代、どんな最先端な業種であろうが、我々のような小商いであろうが、この現実の中で生きていくということ。
こうすればこうなるなんて答えはない。答えを求めて生きているわけではない。
仕事を通じて入ってくるお金の範囲で生活をするという、基本でいいじゃないか。
俺はリサイクルから始めたから、いつも今あるものに目を向けて、手を入れて、なんとかしていく。株が上がろうが下がろうが関係ない。売上げが下がって働く皆を支えられなくなれば潰れる。それが現実、だからデジタルもアナログも手段でしかない。