平和で何にもない時でも人間は満足しない。
常に成長・拡大、今よりもっとこうありたいという欲望を持っている。その欲望に対し、こんなのいかがですか、こうすればもっとこうなりますよと提案して、経済を成長させ、幸せって豊かさってこういうことでしょう。どうです、満足していただきましたか?いや、まだですか。もっと『安さ』が必要ですか、だったらもっと安く提案しましょう。
ところがコロナウイルスの影響で鳴を潜めていた意見が至る所で表に出てきた。
例えば、経済新聞の『大機小機』で狭くなった世界への警鐘で、世界的なサプライチェーンの中国依存を生んだ原因はコストの引き下げである。低コスト志向は中国国内の環境汚染や劣悪な労働環境や格差を生み、国際的な環境問題を引き起こしている。世界は狭くなった、一つの国の問題は世界の環境に直結している。低価格志向は地球規模で膨大な損失につながった。コロナ問題は天が人類に与えた警鐘かもしれない。経済が止まったら石油消費が激減し、温暖化など地球環境問題の改善には劇的な効果があると書かれている。
人間にとって地球にとって、経済成長が幸せで豊かな生活が可能だという今までの考え方を改める必要があるのだろう。
先日、本当は経済成長しない時代はお互い様経済だと思うと書いたら、1人の自営業の『おっさん』からケイタイに『そうだよな~あ』って連絡があった。
小商いの者同士の、売ったり買ったりの関係が大切、本当に・・・・。
県の財政が赤字なら、いっそ県外から出店した店で買うのを『自粛』してくださいとか、ネットで県外の会社や店の商品を買うのをやめてくださいキャンペーンとか、そうすれば地元の店や会社にお金が入り、そこから税金を払い、お役人さんや地方議員さんたちの報酬も支払うことが可能になる。めちゃくちゃシンプルなやり方は一番難しい。
もっともっと売りたい、もっと拡大したい、もっと成長したい。
ありとあらゆる物が揃っていても、情報がそれをはるかに超えて飛びかっている。もう社会主義とか資本主義とか何とか主義とか限界に来ている。
大切なのは、『本当かよ』『そうじゃないだろう』 最終的にはお互い様、目の前にあるもので満たし、売ったら買う、その相互関係で成り立つような社会、そして『ありがとう』といえる関係。
でも、やっぱ、損した得したになってしまうのか。