城丸正ブログ

スイートホームストア S.H.S がやりたいこと

2020.04.13

1月14日のブログで、20年以上長岡で商売をやってきて嬉しかったことの一つに、長岡がロケ地だった映画『この空の花』の大林宣彦監督がS.H.S長岡店に来店されたことと書きました。

その大林監督が亡くなられたというニュースと、今年長岡花火の中止という残念なことが重なった。

大林監督は、長岡花火は戦没者の追悼のためであって、決して商業イベントの花火ではないと、だから初めて長岡の花火を見たとき自然と涙が頬を伝って流れたという。『この空の花』は反戦を強く意識した映画だということがすごく理解できると同時に、彼の全ての映画の根底に流れているのは戦争に対する憎しみだということ。

多くの苦難を乗り越えて生きていこうとする人々の姿を表現されている。

今年の秋、また長岡を舞台にした映画『峠』が上映される。

歴史ある町だからこそ映画になる。

今、コロナウイルスの感染で今まで経験したことのない、命にかかわらず不安との戦いが目の前にある。それを乗り越えていかなければならない。だかれこそ、もっと長岡の長岡らしさは何か、都会の真似ではなく、足元には目立たないけど息づいている価値のある『場』がある。

人口が減っていくのに世帯数を増やす開発、田んぼが住宅地になり、気が付いたらどこにでもある地方の町になってしまうのか。商業施設も郊外にどんどんできて、町の中心は閑散としてしまう。さらにマンションを造り、歴史の町あるいは城下町である長岡は変わっていく。

私や一緒に仕事する仲間達は地方都市新潟と長岡で、今の町の流れを止めることはできない。でも、まだやれることがあると思い、何度も書いているように、自然を味方につけて、ちょうどいいお客様の数と、この時期は桜が咲く環境の中で店をやれることにすごく幸せを感じています。

コロナウイルスの影響でお客様は減りましたが、ものは考えようで自然の中の空気が店内を通りぬけ、気持ちのいい週末を提供できたと思っています。

人は自然と共に生きる動物です。

もう売るため、買うためだけの場ではなく、居心地とか気持ちいいとか、人の五感を動かすことで商売ができれば最高です。このウイルスが終息したとき、もっともっとそれが強くなる気がします。

なんとなく行ってみたくなる場所であり、店であるために仕事をします。