国内の新型コロナウイルス感染者の人数が増えている。
特に人口密度の高い都市部での増加は日を追うごとにどんどん増えている。
今日の新聞記事で、1人も感染者が出ていない県が鳥取と島根、人口の少ない田舎ほど感染者が少ない。このことをどう捉えるか。
地方はずーっと、働き口がない、条件に合う会社がない、魅力的な仕事がない、人も産業もやっぱ都会でしょうと、若者も含め都会へ都会へと集中していった。私も大学から東京へとその一人だった。
高度経済成長という名の元、一極集中という流れがずいぶん長く続いた。今回のウイルスの感染から、今後どんな社会どんな生活が人間にとって、いや、人間以外の生き物にとっても大切なのか。良い環境はどんな環境なのか、様々な欲望である、もっともっとを見直すことも大切だろう。
テレビの映像で、銀座や渋谷がほとんど人通りがなくなってしまう不気味な情景がそこにある、一瞬にして『当たり前』がなくなる。
地方は人口が減っていく中で、大きな商業モールがどんどん出店し、小さな町の商店街はシャッター通りになったり、物づくりがどんどん東南アジアに工場が移転し仕事がなくなり、経済が低迷していく等々、暗い話が多かったが、今回のウイルスの感染をみていると必ずしも地方のデメリットがデメリットではなく、これからの人の暮らしについて都会だけが良いとは限らない。自然の中で普通の暮らしそのものが見直されることになるのでは。
インドアとアウトドアのバランスだったり、アウトドアのブームではなく、春夏秋冬、自然を味方につけた生活や、人間だけが便利で快適ではなく、生き物たちが調和のとれた世界が大切だということを改めて感じたのではないだろうか。
20年以上前、私は町の中から自然の中へとイメージして、新潟と長岡で店をつくり商売をやってきて、つくづく、今、自然の中で仕事がやれることがありがたいと思うし、幸せだと思っています。
本当は今回のコロナウイルスの感染から、これからの考え方と生き方を今まで以上に深く追求するキッカケになるような気がする、ネガティブとポジティブが同居しています。