帝国データバンクの調べで、経営破綻した家具店の多くは地元密着で経営を続けて来た『街の家具店』が多い。
他人事ではない。
家具市場は大きく2つの変化が訪れている。
1つは大型家具チェーン店、2つ目はニトリ・イケアの『低価格化』が地元の中小家具店などに大きな影響を与えている。
非常に厳しい現実が目の前にある。弱肉強食であり、自由競争であり、資本主義である以上、利益の追及は当たり前。
でもね、人間がつくりだすものは絶対的なものはない。どこかに不具合や矛盾が存在する。例えば、安く作るには日本の人件費は高い、東南アジアで作ろう、そこも高くなったらアフリカだ。その次は、その時はその時。だってグローバルですもん。大量生産・大量販売・大量破棄、なるべく早く捨ててもらって、また買ってもらう。そうやって業界一の会社になり、多くの従業員の生活を守っている企業になった。さらに成長・拡大していくことが働く人の幸せにつながる。
その通り。
その結果、気が付いたら温暖化・異常気象、環境がどうのこうのと言い出すし、良かれと思って安くていい物を大量に作って喜ばれたにもかかわらず、時代が変わると環境を汚染していると叩かれる可能性も出てくる。
身の回りにある服や自動車、電気製品、そして家具も大量に生産してきた。そして気付き始めた。人間も自然であり、無限ではなく、有限であることを。だから人間が自然に合わせていく必要がある。弱者だからこそ、強者とは違う価値観で少数の支持者で成り立つ小商いで生きるのもありだと思っている。そこにも矛盾は潜んでいる。
清く、正しく、美しくはものすごく難しい。