経済のデジタル化ということが色々な場面で強調されている。
大きな資金で、大きな工場をつくり、多くの人を採用し、大量に生産し、膨大な広告費をかけて、大量に売って大きくなってきた大企業、それが『大きいビジネス』と言われ、『強いビジネス』と評価された。大卒はそういった一流と言われる企業に職を求めていく社会が当たり前だった。
ところが、経済のデジタル化という新たな構造変化が起こってくると、今までの当たり前が通用しなくなった。
変わって台頭してきたのが、個人のデータを駆使して稼ぐ、IT(情報技術)ビジネスが経済を牛耳るようになってきている。
ある本で『役に立つ』で戦うと、『ほぼ全員』負ける、という内容があった。
自分は今まで、役に立つ・喜んでもらう等々をテーマに仕事をしてきたので、『えっ!?』と思った。市場に参入している企業のうち、勝者となるのはごく少数の企業だけで、ほとんどが敗北する。でも、『役に立つ』より『意味がある』方が高く売れるという。なぜなら、人が自分の人生において重視する『意味』は多様だからだそうだ。
経済のデジタル化という世界で、ネットがどうの、リアルがどうの、アナログがどうのというレベルではなく、『S.H.S』がお客様に提供しているそれなりのイメージ、店の立地を選ぶ理由とか、私が学生相手にリサイクルショップからスタートしたこととか、米軍基地を20年近く回り、米軍の払い下げを買って商売してきたこととか、今までに出会って影響を受けた人だったり、かっこよく言えば膨大な情報量と受けた感情だったり、37年やり続けてきた『意味』の方が大切だと。『役に立つ』ことから『意味』を資本として、提供することが生き残れる可能性があるらしい。『意味』はコピーできない、『デザイン』と『テクノロジー』はコピーされてしまう。
すごく参考になった本は、『ニュータイプの時代』山口 周さんの著書でした。
保守的な自分でもわかりやすい内容で、オールドタイプである自分を自覚する一冊でした。