売手側がいくら様々な情報をネット上で流しても、お客様に対してそんなに影響はない。
なぜなら、どの店も・誰でも・好きな時に・好きな様に発信できる。しかもほどんどお金がかからない。もはや空気や水や電気と同じインフラ化している、特別なものではない。
そこで『いいね』を多く貰ったからといって、どってことない。それよりも店として大切なのは、お客様同士が語り合って、店のことやスタッフのこと、商品のこと、サービスの質に対するお互いの意見に耳を傾けあうこと。そして信用できる相手は誰なのか、そこが大事な見極めになってきた。
赤の他人の意見を信用する人がアメリカでは70%もいるそうだ。何かを買うとき、店の人の話より、第三者の意見に左右されるという。おかしな時代だと言ってもはじまらない、この現実の中で店舗で商品を仕入れ、プライスを付けて接客すれば売れる今までと同じではなくなった。これからは中途半端な気持ちで夢もなく、少しくらいの興味がある程度で売場に立っても売れない。そもそも売場という概念を変える必要もある。
ちょっと前、ある百貨店が売場をお買場と言って、あくまでもお客様の立場に立って商いを考えるなどと言っていた頃が懐かしい。売場でも買場でもない、じゃあ何だろう。それを誰よりも先く、実現されることが私達の仕事になってきた。
生き残るために小さい組織は常に自分との戦いかもしれない。