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前例という呪縛

2019.09.26

リサイクルショップから始めた商売で、今までに気付いたことがある。

それは、『前例がない』ことをしないとやっていけないのではないかと。

この『前例がない』ことを嫌うのが、行政と金融機関のような気もした。前例があれば許可しやすいし、融資もしやすい。ということは、誰でももうやっていることであり、ある程度認知されているから安心という理由もある。

この前例の中には、今、当たり前に安い人件費の国で、安く大量に物をつくり、大量に売って、拡大・成長している企業が多くある。その結果、大量のゴミを発生させてしまった。

経済成長の光と陰、この前例の陰の部分に対し、スウェーデンの16歳の高校生 グレタ・トゥンベリさんが国連気候行動サミットで、各国の首脳を前に大人の無責任さを非難した。

『あなた方が話すのはお金の話や永続的な経済成長などという、おとぎ話ばかり』そして、『若者に希望を求める、という、よくそんなことができる』と怒る。改めて前例は時代とともに変化していかなければならない。今、作り出す物も大切な自然界にある。例えば、私達、家具に携わる者は、木を大切に家具を作り、長く使い続けていける物や、直してでも使っていきたいと思う物を世の中に提供する責任がある。

リサイクルショップを始めた時、世の中はバブルの真っ只中だった。どんどん捨てて、どんどん買うという消費活動が当たり前。そんな世の中で、拾う・貰う・借りるという行動は、『前例がない』ということだった。

エコロジーの本当の意味を改めて考える必要がある。人間も生態系を構成する一員であって、人間の生活と自然環境の調和と、共存を考えることだとすれば、何を我慢しなければならないのかも必要になる。

くどいかもしれないが、我々が誰も見向きもしない古い倉庫や建物を再生して、何かをやることに対し、もう『前例がない』などと言わないで、黙って見ていて欲しい、お願いですから、それだけで地域は変わります。新しく何かを作るより、はるかに環境にやさしいと確信しています。

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