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商訓

2020.01.04

新しい年に、改めて倉本長治の商訓五十抄を読んでみた。

その中で、『コンピューターは考えない』という文がある。

コンピューターはすばらしい働きをする。正確なデータを与えれば、次の商品の販売を予測することもできる。しかも人間以上に記憶し、複雑な計算もあっという間に自動的にやってのける。

だが、そのコンピューターといえども、人間のようにものを考えることも、人を愛することもできないのである。それができるのが人間である。

商店を経営するにあたって、科学も計数もデータも大切ではあるが、人と人とのつながり、心の結びつき、愛情、思いやり、温かい心、そうしたものは科学や資本や組織では創り出せないものだということを忘れてはいけない。

大量生産・大量販売・価格競争・生産性の向上など、どんどん拡大していけばいくほど、人間だけが心から求めて止まないものから遠ざかっていく。

我々は、ネット上で商売をしているわけではない。店をつくり、お客様という人と、店で働く人が売場である空間で、出会い、買い物を通じ、永いお付き合いをしていただき、ファンになってもらう。そこにお客様のデータがどうのとか、購買履歴がどうのとかが優先的ではない。

もっと大切なのは信頼していただくことであったり、正直さであったり、人と人との関係の中で成り立っていく気がする。

データを否定はしないが、それ以上に大切なものがある気もする。

リアルな世界で生きていくには利便性だけが全てではないと思う。

倉本長治の商訓は私のバイブルでもあるが、忘れてしまったことを再確認できる。

デジタルだけが成長しても面白くない。アナログも大切だと思っています。

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