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セールという魔物

2015.07.10

小売、特にアパレルで、今セールの真っただ中である。買物をする人にも人生があるように店で働く人にも人生がある。30%、50%、70%と値引きをして商品を販売する。正価で買っていただいたあのお客様に申し訳ない気持ちを抱きながら、本当にこんな商売をする自分に嫌になる。なんだかおかしいと思いながら働くこと、そんな心の葛藤の中で生きている人も多いだろう。業界の常識が自らの首を絞め、その先に何があるのだろう。今、目の前にある商品は一生懸命心を込めてつくった人がいる。それをいとも簡単に大幅な値引きで売る会社、そして自分。1日の大部分を過ごす店で、いろいろな悩みを抱えながら生きている人達がいることを忘れないでほしい。本当は一物一価で商売をしたい。買物する側もセールは当たり前、しないのはおかしいと不愉快な表情をされる人もいます。私はどんな小売業もいい加減目を覚ます時期に来ていると思っています。他がやっているからうちもやらなければ、皆がそうしているから自分も売れた売れない、そんな世界ではなくて、もう少し違う角度で物事を見なければと考えている人は多いのではないだろうか。自分達の携わる大切な商品をいとも簡単に扱ってしまう。そんな疑問から私達の店は4年前から大々的なセールは一切やらなくなりました。イベントもやらなくなった。その代り、店に手を入れ続けお客様に新しい発見をしていただく、そこに集中しています。それでもし商売がうまくいかなくなったら、しょうがないと覚悟を決めています。世の中の流れに流されていくとどんどん自分の本来の姿を見失っていくと思います。世の中の流れという群れから離れてじっくりと考えることも必要だし、孤独にならないと道は拓けない様な気がするのは私だけでしょうか。

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